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Somebody nobodyさんのレビュー
ネタバレはせずサウンド面でのレビューをば。
今回のツアーメンバーで、昨年までと変わったのは3点。
1)キーボードがsunnyさんからプロデューサーの蔦谷さんに変わったこと(sunnyさんはミスチル帯同のため)
2)ドラムが3年間支えてくれた小田原さんからマツキチさんに回帰したこと(小田原さんはレベッカ復活のため)
3)ギターが八橋さん/クサオさんから八橋さん/ソネタクさんに変わったこと
まず1が何よりも大きい。アレンジやサウンド面において、随所に蔦谷節が滲み出ていた。今回の作品が(勿論良い意味で)色の濃い個性的な作品であるため、料理するのが難しかったかもしれないが、蓋を開けてみればSuperflyらしさが掻き消されることはなかったのには流石の一言。彼のツアー帯同は、SuperflyのLIVEにおける大変革といっても良いかもしれない。今後のツアー展開に大いに期待を持たせてくれる存在だ。
言ってみれば椎名林檎のライブに亀田誠治が出てるのと同じ感覚ですわね。これは本当に物凄く「効いていた」。
そして2も忘れてはいけない。長くツアーを観ている人にとってはお馴染みのマツキチさんの復活である。やはり長いこと叩いているだけあって、彼のドラミングがSuperflyのグルーヴを創り出していると言っても過言ではないのではと思ったりしている。勿論、ゴリゴリロック路線だった前作以降では小田原さんのドラミングが物凄く合っていたけれど、昨日改めてツアーとしてブルージィで手数の多い彼のドラミングを聴き、やはりSuperflyにはマツキチさんのドラムが欠かせないと再認識した。
3については、古くからのファンにとっては悲喜交々か。というのも、元々はクサオさん/ソネタクさんのツインギターだったのだから。3rd以降に八橋さん/昼海幹音体制に変わり、それが大きなターニングポイントとなり、サウンドに重厚感を増したが、前作ツアーの途中、突然昼海幹音が降板し、クサオさんに白羽の矢が立ったが、若干物足りない感じが否めなかったのが正直なところ。かつて昼海幹音が弾いたソロフレーズを全部八橋さんが弾いてたりするのがその最たる証左。
そして昨年末くらいからだろうか、クサオさんからソネタクさんに変わり始め、それは変わり始めた。昼海幹音と比べてどうと言う訳ではないけれど、ソネタクさんのギターはちゃんとしっかりと主張をしてくれている。大阪城フリーライブ、そして昨日それを実感した。
それぞれが出るところは出てくるし、ユニゾンはユニゾンとして時に顔を見合わせて音を楽しんでいる感じ。八橋さんと昼海幹音時代の「ツインギター」のような形に戻ったのである。
何より両者のアンプからどちらに負けるでもなくしっかりとしたギターサウンドが聴こえてきたので一層そう思えたのかもしれない。
とまあセットリストには全く触れずにサウンド面のみレビューしてみたけれども、志帆ちゃんの調子は去年から絶好調をキープしていて、というか去年から何かを掴んだというか、抜けた感があるので、細かいことは気にせず、全身をその空気に預けて、今では非常に入手困難なチケットを取れたという僥倖を噛み締めながら、思いっきり楽しんじゃえば良いと思うのであります。
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- 2015/07/05 (日) 15:22
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