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ひらりさんのレビュー
オープニングアクトとして会場を盛り上げたDJ Skeet Skeetが舞台を降りた時、私が立っていた場所はステージ最前列まで約1メートル。位置も正面からやや右寄りではあったが視界は良好で、最高のパフォーマンスを堪能するのには十分過ぎる条件が整った。それにしてもなんと女性客の多いことか。男性客は1割にも満たない。全米チャートを席捲するKatyの曲はほとんどが女性目線のリリック故、女性が圧倒的多数になるだろうと予想してはいたのだがまさかこれほどとは。こんなアウェー感の強いLiveは久しぶり(Lauryn Hill以来か?)だけど、Guysも負けてなんていられないぜ。
照明が落ち演奏が始まるとイントロは"Teenage Dream"。いきなりの大ヒットチューンだけでも大きな興奮が一気に高まるのに、原色のキャンディなどで飾られた鮮やかなステージセット中央から登場した彼女のあまりにも華やかな佇まいにフロアは制御不能の状態に。前後左右から押し寄せる大群集の波に逆らわないようにしながら、手の届きそうな距離でのパフォーマンスを視線の先に捉えておりました。
今回の彼女のワールドツアー、何故か日本だけが小規模会場。他国ではアリーナクラスに多数の大型スクリーンを持ち込んで、大掛かりなセットを組んでいただけに内容の簡略化を不安視していたが、前述のセットのみならず、キレのあるダンサーのパフォーマンス、手品のような早着替えを含む大量の衣装チェンジ、そして曲間に映し出されるオリジナルのショートムービー等々、殆ど従来のツアーと同じ。自身のMCで上半身を裸にさせた男性や、一緒に踊ろうとチョイスした数人の観客をステージ上へ招いて、惜しげないハグやキスを繰り返すファンサービスはお見事と言うしかない。
人波のうねりも落ち着いて空調の冷気を感じられるようになったステージ中盤、着ている衣服はたくさんの汗にまみれ、開演前に飲んだラムコークはもはや全く私を酔わせてくれなかったけれど、たびたび起こる大合唱や周囲とのハイタッチで生まれる一体感と、心地良い脱力が全身を覆う感覚に、改めて来て良かったと実感しました。多くの来日公演が軒並み中止や延期になっているここ最近ですが、予定通り来日してくれた彼女にはただただ感謝するばかりです。
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- 2020/10/23 (金) 16:58
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