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ひらりさんのレビュー
過激なハードコアやラウド、メロコアなどを取り入れた幅広い楽曲で知られる「楽器を持たないパンクバンド」BiSH。CDショップ大賞でのアルバム入選など、近年目覚ましい活躍を見せている彼女たちのライブを Zepp Tokyo で楽しんできました。
CDで刺激的な楽曲を聴いたのみで、ライブは動画サイトですら観たことがなかった私。会場に集う観客のライブTシャツ装着率が異様に高いことにまず驚き、BiSH がアイドルであることを再認識。(うっかり普段着で来てしまったことをちょっと後悔w)そして、開演した直後に始まった寸劇にはただただ困惑するばかり。(これって彼女たちの「お約束」なの?)音楽を聴きたい私には30分間を費やしたこの時間は必要ないなぁ、とw
さてさて肝心の音楽パートですが、やはり楽曲が良いですね。加えてヴォーカルが私好みで、叫びや唸りを織り交ぜた歌唱はなかなか迫力がありました。観客の盛り上がりも熱狂的でありながらライブマナーは総じて良く、ダイブ&モッシュの禁止、女性エリアの設置、写真撮影可能(録画、録音は禁止)といった配慮に好感が持てました。会場後方ながら段差境の手摺りを確保した私の視界はストレスゼロで、期待通りの満足感を得ることができたと思います。
難点を挙げるとすれば、バックの演奏が事前に用意された音源を流していたこと。バンドの生演奏と比較してしまうと音の奥行きが乏しくて臨場感を感じられず、エフェクトをかけたヴォーカル音響とのバランスもよろしくなくてイマイチ感が。コンセプトから音響勝負が垣間見えるも、これではアイドルとして王道を進むのか音響勝負するのか中途半端な印象です。既に前者の頂点には「ももクロ」や「AKBグループ」がおり、後者では楽器隊が素晴らしいライブ演奏を聴かせる「BABYMETAL」がその地位を確立しているので、これらのグループに今後、BiSH がどう対抗するのか期待したいですね。(個人的には魅力的な楽曲をより際立たせるスタイルがいいなー)
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- 2020/10/23 (金) 10:29
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