まさか日本でこのバンドの演奏を聴けるなんて。35年前の初来日以来2度目となる、ボストンの来日公演に参戦してきました。 アリーナフロアに入ってまず視界に飛び込んできたのは、大型機材が組まれた宇宙船のコックピットを連想させるようなステージ。さらには開演前に多くの人たちが発する、いつもより大きめの期待感が充満する場内に、いきなりのテンションアップ。人生の諸先輩と思しき方々が、今から始まろうとするパフォーマンスにワクワクしている姿は、いつもながら微笑ましい光景です。 演奏の開始は予定から20分遅れ。さすがに興奮が少し醒めかかったのですが、待望の演奏が始まると、トム・シュルツの持つレスポールから 「これぞボストン！」 という音が弾かれ、会場の大観衆は一気に総立ちに。その圧倒的な音の存在感に、楽曲の主軸がこのギターであることを改めて認識した次第。学生時代から聴いてきた音が忠実に再現されたパフォーマンスに邪心無く感動させられました。アメリカ国外ではライブをほとんど行わないこのバンドを堪能できた希少な機会でしたが、願わくばもう一度この演奏を聴きたいと、この夜思ったのは私だけではない筈です。