Corinne Bailey Rae 2018/06/10 (日) 16:30開演 @ Billboard Live TOKYO(東京都) ひらりさん ライブを丸ごとパッケージして持ち帰り、リラックスしたい時に開封して再びこの多幸感を味わいたい、と本気で思わせるほど素晴らしいライブでした。 隣にいる誰かに語りかけるような歌唱と心地良い触り心地の音作り。オーガニック・サウンドとも評され、日常の生活に溶け込むような彼女のデビュー・アルバムは今でも私のお気に入りの1枚。昨年行われた来日公演を観ることができなかったこともあって、ワクワクした気持ちを大きく膨らませて今日を迎えました。 今回のステージはドラムスを含まない3人編成で、ギターとキーボードを各曲の軸にするとの情報が事前に公開されていました。黒いベロア素材のオールインワン姿でコリーヌが1曲目から楽しそうにパフォーマンスを始めると、透明感のある歌声は圧倒的な存在感をたたえており、楽器からのシンプルな奏ではその歌をより一層引き立ててくれます。開演からの僅か1曲でその魅力に引き込まれてしまうと、もはやステージ上から視線をそらせず、感嘆の溜息をつくことすら忘れてしまいそう。 いつものこの会場とは異なり、客席にドリンクを運ぶ給仕の姿が無いこともこの雰囲気作りに一役買っていて、フードとドリンクのオーダーストップを開演前に設定した「アーティストの意向」とは、パフォーマンス中の客席に人の動きが生まれないようにするためのものだったのかと、ここに至って気付いた次第。 とにかく演奏された楽曲はすべての音が優しくて、"Green Aphrodisiac" では促されたフィンガースナップとコーラスに客席が呼応したのですが、それすらもラウドとは無縁のハミングのようなもの。ついにはコリーヌがオフマイクで歌い始めたことで生まれた「静かなる一体感」は、会場を稀有で神秘的な空間に変えてしまったかのようで、この幸せな時間がずっと続いてほしいと願わずにはいられません。 緊張感を感じることなく、体がソファにゆっくりと沈み込んでいくような感覚を心地良く思いながら音楽を聴けるとはなんと贅沢なことか。少しずつ飲んでいた上品なラムの香りも印象深かったこの時間、しばらくはその余韻を楽しみたいと思います。 いいね! 2 コメント 0 2020/10/23 (金) 11:09